ビジネスと不動産経済を本気で考えるブログ

不動産業で独立するには準備が大切

はじめに

 

偶然なのかコロナになってから不動産会社で働いている方の独立相談がかなり来てます。

基本的に、独立することは賛成なので何とか力になりたいと思っています。

しかしながら、不動産会社経営も時代がどんどん変わってきたので“今できるからこのままずっと出来る”とは限らないことだけは思っていた方がいいでしょうね。

今回は『不動産会社』にしぼって書きますが、ある意味どんな業界でも共通するところもあると思うので参考にして下さい。

でははじめていきましょう。

 

準備でほとんど決まります

 

独立心旺盛の人は働きながらチャンスを待っていることだと思います。

ただ、残念ながら時期がきたからパッと辞めて独立する人が結構います。

うまくいっている人も大勢いますが、基本的には最低半年~1年は独立するための準備をすることをお勧めしています。

なぜなら、実は会社経営って予想以上にお金がかかってくるからです。

不動産業で独立を考えるぐらいですから、きっと営業成績も素晴らしいと思いますが、資金がどこまで持つか心配なはずです。

まずは予算表とキャッシュフロー表を作ってみてください。

そうすることで、お金による不安もある程度は解消されると思います。

 

独立前に準備しておくもの

 

「さあ、今日から独立して頑張るぞー!」と意気込んでも最低限必要なものがあります。

せめて下記のものは用意しておきましょう。

 

独立前に用意するもの

・事務所

・会社のロゴ

・社判

・名刺

・封筒

・パソコン・プリンター

・会計ソフト

・自社ホームページ

・デスク回りの備品

 

会社運営にかかる経費ー仲介業編ー

 

いくら営業で頑張って数字を作っても経費がかかってきます。

まずは、どんな経費があるかを知ることから始めましょう。

 

仲介業の主な経費の種類

・家賃:事務所や駐車場

・水道光熱費:電気代、ガス代、水道料金など

・給与:従業員に支払う給料、手当、

・法定厚生費:社会保険料、労働保険等

・広告宣伝費:SUUMO、ホームズの掲載料、折込広告、名刺作成等

・消耗品費:FAX、電話機などの事務用品、文房具等

・旅費交通費:電車代、タクシー代、バス代等

・通信費:インターネットの接続料金、携帯代

・接待交際費:取引先等の飲食代

・その他雑費:事業活動に関するその他の経費

 

その他会計上の経費はありますが、一番重要なのは『キャッシュアウト』です。

特に独立後、キャッシュポジションが安定するまでに1年~2年はかかります。

月にどれだけキャッシュアウトするのか、お金が出ていくのかをほぼほぼ明確にしたほうがいいです。

 

会社運営にかかる経費ーデベロッパー編ー

 

上記の仲介業の他に、不動産を自社で買い取り販売をするいわゆる『デベロッパー』として独立する場合は、

上記の「仲介業の経費」にプラスお金がかかってきます。

 

デベロッパーの主な経費の種類

【不動産を買い取る際にかかる経費】

・仲介手数料

・登記費用

【買い取った不動産を加工する費用】

・解体費用

・リフォーム費用(中古マンション、中古戸建て)

・地盤改良費(土地)

・ライフライン引き込み費用(主に土地)

・設計代

・建築の際に支払う手付金

・購入した物件が売れるまでの借入利息

 

デベロッパーとして独立をする場合は、1現場あたり最低でも約500万円の出費は考えておいた方がいいでしょう。

以前までは、物件購入資金プラス解体費やリフォーム(リノベ)費用も銀行さんによっては貸してくれるケースもありましたが、最近はその費用までを貸してくれないケースが増えてきました。

ノンバンクであればまだ借入可能のところもあるみたいですが、当然ながら通常の金利よりも高いので注意が必要です

 

予算表の作成

 

月のキャッシュアウトが分かったとところで、次は「予算表」の作成に入ります。

不動産会社の予算表の作成には不動産仲介業の場合と不動産デベロッパーの場合で違ってきます

仲介業の場合は“完成物件”を売るか“未完成物件”を売るかで入金の時期がずれるので注意が必要です。

デベロッパーの場合は仕入れ決済後から引渡しまで時間がかかります。

中古マンションであれば3か月~6カ月後の入金、新築戸建てになると7カ月~10か月後の入金になります。

最初に行った年間経費を算出できていれば自ずと損益分岐点が分かるはずなので、初年度の利益額を決めて12カ月で割り振る作業になります。

この工程までいくと、仲介業であれば月間に何件成約する必要があるのかデベロッパーであれば何件仕入れを行いそのうち期中で何件販売する必要があるのかが現実味を帯びてくるはずです。

利益が出たとしても、最終的には法人税等がかかってきますので注意してください。

 

創業資金借り入れ

 

創業から2年以内であれば、日本政策金融公庫から創業資金が借りれます。

審査に対しての必要書類はホームページを見てみてください。

不動産業で創業資金を借りるのであれば最低でも1000万円は借りましょう。

担当との面談の際には、日本政策金融公庫が要求する書類の他に、先ほど説明した年間予算表も付けることをお勧めします。

私の場合は、他にも今までの職務経歴書や現場の資料などを詳しくまとめたものを提出して、面談の翌日には融資OKの承認がおりました。

当時は、「史上最短です」と担当の方に言われた思い出があります。

また、ちゃんと返済していくと3年後ぐらいにはさらに運転資金として貸してくれますので残高などを定期的にチェックして、少なくなってきたところで連絡をしてみるのもいいかと思います。(先方から連絡が来るとは思いますが)

無事に借り入れることができたら、その分もキャッシュフロー表に落とし込んでおきましょう。

 

金融機関との付き合い方

 

不動産業は、銀行からの借り入れによって成り立つ仕事です。早い段階でお付き合いを始めましょう。

現在、金融機関によっては通帳すら簡単に作ってくれない時代になりました。

この金融機関との付き合い方も結構聞かれることが多いです。

どういう銀行と付き合った方がいいか?

答えは、信用金庫です。

大手都市銀行はやはり中小零細企業には冷たいです(笑)

まずは、開業する近場の信用金庫さんとお付き合いすることが理想です。

その際、できれば“紹介”という形で連絡を取ったほうがいいでしょうね。

なぜなら紹介であれば、紹介者の顔もあるので適当な対応はしないはずです。

口座を開いたら月1万円でもいいので定期を組みましょう。

定期を組むことで後に借り入れを行う際も有利になってきます。

信金さんによっては毎月集金に来てくれるところもあるので、その都度、集金と一緒に自分の事業について毎回説明をして、事業資金などを借り入れるための準備をすることが必要です。

 

独立前にSNSで協力者を見つけておく

 

現在は、SNSを使って自分の経験や思っていることを簡単に発信することができます。

今のうちから本気でSNSに取り組み、独立後には一緒に協力して活動ができる人=フォロワーを一人でも多く獲得しておくことが重要です。

私の知り合いでも、SNSからの問い合わせで普通に仲介業を行っている若い社長さんもいらっしゃいます。

SNSに関しては、いずれ大手不動産情報媒体のSUUMOがいらなくなるくらいの不動産媒体になるのではないでしょうか。

 

まとめ

 

私が独立する際は、サラリーマンとしての最後の1年を使って自分で事業を行った場合の決算書を作成しました。

そのため、実際始めたときもなんら恐怖感を味わうことなくスタートをして、予算通りの1年目と2年目を過ごした覚えがあります。

ただ、冒頭でも言いましたが、

時代の移り変わりいが早い現在は、今できるからといってこのままずっとできるとは限りません。

そして、今はできていなくても、近い将来必ずできる日が来ることも確実です。

大企業ですら“リストラ”に向けて動いています。

今後ますます『何かに依存しないで生きていくこと』が求められる時代になるのは間違いありません。

是非、頑張って下さい!

 

 

 

 

著者プロフィール

Lidix

ライディックス株式会社 代表 山上 晶則

東京都で不動産会社を経営しています。
将来的に不動産経済がどうなるかは、あくまでも二次的な要因が大きいため、「国内外の政治経済や金融」、「異業種で成功している事例」などを分析することを得意としています。

このブログでは、現在の経済状況を自分なりに読み解き、時代に合った経営や様々な投資、そして、「何かに依存しない生き方」を求めて日々勉強している内容をアウトプットするために書いています。



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    私達の事業分野である不動産は、あくまで社会経済の一部です。より堅実な投資とは何かを考察するため、日々マクロな視点とミクロな視点で社会情勢を追いかけています。


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